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  • 三浦しをん『舟を編む』  ★★
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Memoria de los libros preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります
星の数は気分なのであてになりません
津原泰水『ピカルディの薔薇』  ★★★★☆
作家として歩み始めたものの、相も変わらず貧困と怪異から手招かれてばかりの「おれ」こと猿渡。これは酔夢か現か。五感を失った人形師、聖女の伝説に彩られた島、弾く者を過去へと誘うウクレレの音色、彼の祖父が目にした満洲―。ユーモラスかつ哀切に満ちた文章が織り成す、幻想と怪奇。「文体の魔術師」津原泰水の超人気シリーズ、書下ろし短篇を加え待望の初文庫化。(Amazon)

 買う前は単行本で読んでいたので、文庫書き下ろしの「枯れ蟷螂」があることを知らなかった。そして今、ちくま文庫の帯に「『蘆屋家の崩壊』書き下ろし短編を増補」という文字に気づいたのだが……買えと……既に集英社版を持っているけど買えと……。単行本の装丁は素敵だと思います。
| 怪奇幻想 | 22:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
津原泰水『妖都』  ★★★★
“死者”が東京に増殖し、街に自殺者が溢れ始めたのは、CRISISのヴォーカリスト、チェシャが自殺してからのこと。両性具有と噂された美しく妖しい彼が遺した歌「妖都」は、ヒットチャートを上昇中。“死者”が見える少女たちを取り巻く恐怖と加速する謎。明らかになる巨大な真実。世界をも震撼させる怪奇幻想小説の傑作。 (Amazon)

 面白かった……記憶にあったより数段面白かった……泰水名義のこれまでの著作を『ペニス』以外読んでいるから楽しめた部分もある(クロクロのあとがきとの比較とか、大宮の伯爵とか、自転車好きだよなとか)けど、エンタメとしてとても面白かったですね。一気に読んだわ。一人称じゃないやつはストーリーに徹している感があるねえ。『少年トレチア』もこんなんじゃなかったっけ。私は叙情のある一人称の文章が大好きなんだけども。
 解説の、「南米文学に近い物に感じる。幽霊が日常生活の中で、当たり前に、空気のように生者と共にある世界」というのに膝を打ちました。確かにねー。みんなそこまで驚かずに馴染んで行くよね。
『バレエ・メカニック』と同じ東京という都市全体の機能感だったり、渋谷区の大学って出身校でしょ? と思ったり、やっぱりバンドの話が出てきたり、同性愛や近親相姦への「禁忌」(同性愛に対しては皮肉です)が希薄だったり、あとはもちろん神話に取材してたり、デビュー作に全部詰まっているというのは本当だなあと思いました。少女小説は読めてないんだけども。
| 怪奇幻想 | 01:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
小川洋子『密やかな結晶』  ★☆
記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、現代の消滅、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。(Amazon)

 小川洋子の好きな要素がよくわかる一冊だったけど、これで終わりなのか。これ系統の話は短編の方がいいんじゃないのかな、薬指の標本みたいに。本にしたらどのくらいの厚さなのかちょっと分からんが、あまりに呆気ないなー。
 小川さんは割と倫理的にアウトなフェティシズムをお持ちだと思いますが(特に中年男性と少女のSM)、品のある感じにまとまるからいいですね。笑 日本の現代女性作家の中では一番エロスを感じる(大して読んでないけど)。物や人を閉じ込めて結晶化するの、本当にお好きですよね……。
 小川洋子の長編なら、あのチェスのやつが一番面白かったかなと思う。あれもナチュラルに少女が強姦されてましたけど。短編集だと『海』が全然楽しめなかった記憶があるので、普通の話をやるよりは、標本の話を書いていらっしゃる方が好きです。文章はいつも綺麗だなと思っている。
| 怪奇幻想 | 20:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
小川洋子『沈黙博物館』  ★★★★☆
小川 洋子
筑摩書房
---
(2000-09)

耳縮小手術専用メス、シロイワバイソンの毛皮、切り取られた乳首…「私が求めたのは、その肉体が間違いなく存在しておったという証拠を、最も生々しく、最も忠実に記憶する品なのだ」―老婆に雇われ村を訪れた若い博物館技師が死者たちの形見を盗み集める。形見たちが語る物語とは?村で頻発する殺人事件の犯人は?記憶の奥深くに語りかける忘れられない物語。(Amazon)

 これはミステリではないので、探偵が出てきてズバッと事件を解決したりはしないのである。ということにだけ気を留めて読めば何の問題もありません。そもそもミステリ脳じゃなければ気をつける必要もありません。
 文章は信じられないほど整っていてきれい。ここ最近の読書でぶっちぎり。小川洋子がこういつ文を書く人だとは今まで意識したことがなかったなー。繋ぎ方に無理がないというか。文体模写しようとしたら難しいのではないのか。海外でも人気が高まっているとか? この文章翻訳しちゃったらもったいねーと思うんですが、内容に関する評価が高いのかしらねえ。この本は素敵でした。
| 怪奇幻想 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
津原泰水『妖都』  ★★☆
“死者”が東京に増殖し、街に自殺者が溢れ始めたのは、CRISISのヴォーカリスト、チェシャが自殺してからのこと。両性具有と噂された美しく妖しい彼が遺した歌「妖都」は、ヒットチャートを上昇中。“死者”が見える少女たちを取り巻く恐怖と加速する謎。明らかになる巨大な真実。世界をも震撼させる怪奇幻想小説の傑作。(Amazon)

 久々に、それこそ初読ぶりに読み返している。少女小説から一般書に進出した初めての本だっけな。そのせいか、だいぶ改行が多い。台詞や動作主が分かりにくいところも結構ある。でもこの緊張感はいい。街を題材にするのは一般小説のデビューからだったのね。『バレエ・メカニック』のホラー版か。
 『赤い竪琴』の寒川がビアンキに乗っているというのを友達に言われた後に『妖都』を読めば、台湾製のスポーツバイク(ジャイアント?)とか、マウンテンバイクとか「高価なロードレーサー」とか、自転車好きっぽい描写がちらほら見られる。
| 怪奇幻想 | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
津原泰水『蘆屋家の崩壊』  ★★★★
定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は豆腐好きが縁で結びついたコンビ。伯爵の取材に運転手として同行する先々でなぜか遭遇する、身の毛もよだつ怪奇現象。飄々としたふたり旅は、小浜で蘆屋道満の末裔たちに、富士市では赤い巨人の噂に、榛名山では謎めいた狛犬に出迎えられ、やがて、日常世界が幻想地獄に変貌する―。鬼才が彩る妖しの幻想怪奇短篇集。(Amazon)

 あれっ気付いたら全部読んでた……短編不連続につまみ食いしてたから気付かなかった。これは本人の後書きと井上雅彦の寄せ書き(?)含めて本ですねえ。井上さん=伯爵、津原さん=猿渡。ほとんど私小説なのだろうか。『ピカルディの薔薇』と雰囲気違うって言っちゃったけど、文字組でそう見えるだけかもw やっぱり同じシリーズものだわ。ホラー色はこっちの方が強めかなあ、ピカルディはちと幻想っぽかったような……気のせいか……文字組とフォントの影響でかすぎるw
 ちなみに私、初読みの時はポー「アッシャー家の崩壊」の存在を知らずに読みましたからね……無知って怖いね。申し訳なくなるね。どの短編も好きだけど「埋葬虫」が一番好きです。次点「猫背の女」。
| 怪奇幻想 | 23:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
森見登美彦『有頂天家族』  ★★★
有頂天家族
有頂天家族
森見 登美彦
 時は現代。下鴨神社糺ノ森には平安時代から続く狸の一族が暮らしていた。今は亡き父の威光消えゆくなか、下鴨四兄弟はある時は「腐れ大学生」、ある時は「虎」にと様々に化け、京都の街を縦横無尽に駆けめぐり、一族の誇りを保とうとしている。敵対する夷川家、半人間・半天狗の「弁天」、すっかり落ちぶれて出町柳に逼塞している天狗「赤玉先生」――。多様なキャラクターたちも魅力の、奇想天外そして時に切ない壮大な青春ファンタジー。(Amazon)

 ググったらwikipedeiaに記事があってびっくりしたわ。ラジオドラマになってたのね。しかも三部作の一部目だとか、現在二部は連載中とな。すごいのんびり読んでたから全体の感想があんま出てこない……のんびり読むのに適した小説ではないでしょうか?笑
 家族と入っている通り家族モノなので、家族モノに弱い私としては割と楽しめました。ただ四畳半〜ほどのパワーはないようにも見える。狸だから? 狸だから作者の青春と黒髪乙女への多少鬱屈した思いがこめられないからか?笑 キャラクターは皆いい感じ。私は長兄が好きですねえ。
 画像検索で出てきたこちらのイラストが雰囲気にもあってるんじゃないかなあと思ったり。三男も男バージョンで見たい!笑 長兄、頑張り屋なんだけど空回るところがかわいくてねえ……頭撫でてあげたくなるよねえ……。
| 怪奇幻想 | 00:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
森見登美彦『宵山万華鏡』  ★★★
宵山万華鏡
宵山万華鏡
森見 登美彦
 祇園祭前夜。妖しの世界と現実とが入り乱れる京の町で、次々に不思議な出来事が起こる。登場人物たちが交錯し、全てが繋がっていく連作中篇集。森見流ファンタジーの新境地!
●祭りの雑踏で、幼い妹が姿を消した。妹は神隠しに遭ったのか、それとも…?「宵山姉妹」「宵山万華鏡」
●乙川は≪超金魚≫を育てた男。大学最後の夏、彼と宵山に出かけた俺は、宵山法度違反で屈強な男たちに囚われてしまう。襲いくる異形の者たち。彼らの崇める≪宵山様≫とは一体…?「宵山金魚」
●期間限定でサークル≪祇園祭司令部≫を結成したヘタレ学生たち。彼らは、学生生活最後の大舞台を祭の最中に演じようとしていた。「宵山劇場」
●宵山の日にだけ、叔父さんは姿を消した娘に会える…。「宵山回廊」
●目が覚めると、また同じ宵山の朝。男は、この恐ろしい繰り返しから抜け出すことができるのか…?「宵山迷宮」(Amazon)

 連作って知らなくて二話目から読み始めてしまった……(男性一人称が読みたかったから)。全部読み通した後も結局、二話目・三話目が好きだった。正直その二つがあれば私は満足というくらいだ(笑)森見ファンに怒られてしまいそう。やっぱね、学生ノリ好きなの。森見さん京大で、まだ若いでしょ。学生話、特に四畳半や本書三話目にあるような京大のエキセントリックっぽいとこ(関東者の勝手なイメージw)すごい素敵に書く。だから私の目には全体からそこだけ浮き上がって見える。地に足のついた感じというか。とにかくもっと学生物を書きなされ!笑
 四畳半の小津や本書の乙川系統の変人が素敵よね。素敵としかいいようのない感じがするね。まあ私は四畳半が今んとこ一番好きだ。笑 ファンタジーがファンタジーすぎないので、苦手者としてはこれくらいのさじ加減はありがたい。彼がガチガチのファンタジー書いてるのか知らんが京都を舞台にしたSF(すこしふしぎ)話が多いのかなやっぱ。多いって言うか京都しかないのかな。笑 京都には森見さんや鴨川ホルモーの人がいて、沖縄にはシャングリ・ラの……池上さんがいる。池上さんの本はシャングリ・ラを挫折して以来何も読んでいない。唐突にジーヴス読みてえ!
 あとこの人は情景描写もうまいと思う。
 
| 怪奇幻想 | 23:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
ジョージ・R・R・マーティン『洋梨形の男』  ★★★★☆
洋梨形の男 (奇想コレクション)
洋梨形の男 (奇想コレクション)
ジョージ・R・R・マーティン,中村 融
 都会に潜む“洋梨形の男”の恐怖を描いた傑作ホラーの表題作をはじめ、身勝手な男が痩身願望の果てに“猿”に取り憑かれる「モンキー療法」、変わり果てた昔の友とのおぞましい再会譚「思い出のメロディー」、ひとりの作家の内面に巣くう暗黒をあぶり出す「子供たちの肖像」、酒場のホラ話ファンタジー「終業時間」、チェスの遺恨を晴らそうと企む男のSF復讐劇「成立しないヴァリエーション」の全6篇を収録。ネビュラ賞・ローカス賞・ブラム・ストーカー賞受賞。(Amazon)

 読んだのいつだっけ……今日返した。どの話も毒があってすっごく面白かった。巻末見るとこれホラーセレクションらしいね。ホラーというと貞子や花子さん的な和製ホラーの先入観が強すぎて、海外ホラー読んでもこれってホラーなんだ? って思う。特にこれは。見えそうで見えない恐ろしさ、みたいなのがあるじゃないですか。でもガンガン見えてるんだよね。
 マーティンによれば優れたホラーとは「大きなものについての物語だ。希望と絶望。愛と憎しみ、欲望と嫉妬。友情と思春期と性の目覚めと怒りに着いての、孤独と疎外と狂気についての、勇気と怯懦についての、危機に瀕し苦悩する人間の肉体と精神と魂についての、終わり内自己矛盾に悩む人間の心についての物語」であって、「人間の魂の影、われわれみんなの心の奥に棲みついている恐怖と怒りを覗き込むのだ」らしいです。もうジャンル分けとかどうでもいいね。笑
 全体的にいやーな感じで後味最高だった! 「終業時間」は気の利いた掌編で、箸休めには最適。「成立しないヴァリエーション」は最後を締めくくるにふさわしい前向きエンディング。いい伴侶じゃないか……みんな幸せになってくれ……。毒は他の四つか。
| 怪奇幻想 | 00:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
G. ガルシア=マルケス『百年の孤独』  ★★★★
百年の孤独
百年の孤独
Gabriel Garc´ia M´arques,鼓 直
 愛の欠如のなかに生きる孤独な人間の生と死、相つぐ奇想天外な事件、奇態な人々の神話的物語世界―マコンド村の創設から百年、はじめて愛によって生を授かった者が出現したとき、メルキアデスの羊皮紙の謎が解読され、ブエンディア一族の波瀾に満ちた歴史が終る。世界的ベストセラーとなった傑作長篇の改訳。ノーベル文学賞受賞。(Amazon)

 うっかり誤読と打ってしまうほどには浸透してるよね、あのコーナー。読み終えたの十日ほど前かなあ。マルケスの長編はコレラも孤独も章タイトル・番号がなく、もちろん目次にも載っていないので、読んでいて途方もなく果てしなさを感じる。永遠に終わらないかと。
 マジック・リアリズム、ということですがそんな特別なもんは感じなかったなー。普通に面白かったが。中盤は結構だれてくるんだけど、後半五分の一くらいが死ぬほど面白いんだわ(コレラもそうだった)。その地点を過ぎると休み休み読んでたのが嘘のよう! なだれるように読了する。
 一度読んでおしまい、って本じゃないな。何度も何度も、好きなとこだけ(進度の目安がないので抜き出すのは難しいですが)読んだりして、楽しめる本だな。読むごとに評価があがるタイプじゃないかしら。
 というか私はぼけっと読んでたので矛盾に気付くどころかどれが誰かもこんがらがってですね……同じ名前ばっかつけやがって……w 「セグンド」は「二世」ってしなくてよかったのかしら。うっかり意味を逃したり……いや、マルケス読む人は皆それくらい知ってるのかしら。もう記憶が薄れて細かいことは何も言えないけど、ラストは圧巻、愛=狂気も盛りだくさん、コロンビアの熱気むんむん、な一冊だった。
| 怪奇幻想 | 23:18 | comments(0) | trackbacks(0) |