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Memoria de los libros preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります
星の数は気分なのであてになりません
ナサニエル・ホーソーン『人面の大岩』  ★★★
 これは小説じゃなくて寓話なのか。小説なのか。「寓意作家」ってのは寓話作家とは違うのか。つーか寓話って何だ。ウィキぺディアに頼ると「道徳的な教訓を伝えるための短い物語・たとえ話である。そのような表現方法を寓意と言う」とあった。
 私としては短編の傑作と名高い「ウェイクフィールド」を理解できなかったのが情けなくてですね……これオースターが『幽霊たち』でパスティーシュしてるんでいいんだっけ? 書名を出しているだけ? せっかくだから柴田訳で読むべきだったかなあ。でも国書さんの装丁いいよね。
 「人面の大岩」はかなり分かりやすくて道徳的な雰囲気がある。「地球の大燔祭」は焚書もの。「ヒギンボタム氏の災難」はミステリっぽくて単純に面白く、このあたりからようやく興が乗ってくる。キリキリソテーにうってつけの日・こちらの記事にあるように、『予告された殺人の記録』めいている。最後のオチはチャーミング。んで「牧師の黒いベール」、私はこれが一番好きだったかな。タイトル通り、絶対に黒いベールを外さない牧師さんのお話。真っ黒いベールから透けて見える微笑を想像するだにぞわっとするわ。黒いベールが顔に落とす恐ろしいほどの存在感、不気味だ。これもマルケスの短編集に収められていても違和感ないなあ。
 ホーソーン少し読んだことあるよ! と言いたいがための読書であった(笑)ミーハー。
| 文学 | 22:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
夏目漱石『草枕』  ★★★★☆
草枕 (新潮文庫)
草枕 (新潮文庫)
夏目 漱石
 智に働けば角がたつ、情に棹させば流される―春の山路を登りつめた青年画家は、やがてとある温泉場で才気あふれる女、那美と出会う。俗塵を離れた山奥の桃源郷を舞台に、絢爛豊富な語彙と多彩な文章を駆使して絵画的感覚美の世界を描き、自然主義や西欧文学の現実主義への批判を込めて、その対極に位置する東洋趣味を高唱。『吾輩は猫である』『坊っちゃん』とならぶ初期の代表作。(Amazon)

 この人本当にどこまでも文章が上手い……非人情をうたいあげた小説ということで、普段人情ばかり読んで書いている私は正直内容があまり頭に入ってこないのだが、ああ美しい、ああ美しいと思いながらページを繰っていた。死ぬほど美しい、というか好みだ。女性が一人出てきて「余」がハッとしたりどきっとしたりお前の表情には憐れが足りないと言ってるくらいで、ストーリーや人情を排した話なので、別に研究者でもない読者はきれいだきれいだ言ってればいいのかな。笑
 同時代でも鴎外は文語体で、漱石は口語体で書いたために漱石の方がポピュラーになったと耳にしたことがあるけど、この小説については地の文の一人称が「余」というのを措けば、本当に砕けた文章を書いているよね。台詞とかね。「りょうねええええん」って坊さん呼ぶからね。読みやすいよ。
 風景の描写なんかはため息もので、真似したいとは思うけれど、私が書くような文章にぽんと放り込んだらそこだけ浮くわw 豪華な言葉を使ってるわけでもなく、むしろシンプルなのに綺麗だよねー。普段現代小説ばっかり読んでるから余計にそう思うよ。語彙を増やすには漢文読むべし、かあ。
| 文学 | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
バルザック『ゴリオ爺さん』下  ★★★☆
ゴリオ爺さん (下) (岩波文庫)
ゴリオ爺さん (下) (岩波文庫)
バルザック,高山 鉄男
 ……ひ、ひどい。爺さんが哀れすぎて見ていられない。上巻はラスティニャックメインな感じだったけど、下巻は彼目線でのゴリオ爺さんがたくさん描かれている。最期にあの娘らは自分を愛してなんかいない、そんなの分かっていた、って言い出す爺さん……。
 お金がなくちゃ生きてけないけどねえ。にしても……バルザックは音楽小説を三冊書いてるらしいので、その辺も読んでみようかな。
| 文学 | 12:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
バルザック『ゴリオ爺さん』上  ★★★★
ゴリオ爺さん (上) (岩波文庫)
ゴリオ爺さん (上) (岩波文庫)
高山 鉄男
 奢侈と虚栄、情欲とエゴイズムが錯綜するパリ社交界に暮す愛娘二人に全財産を注ぎ込んで、貧乏下宿の屋根裏部屋で窮死するゴリオ爺さん。その孤独な死を看取ったラスティニャックは、出世欲に駆られて、社交界に足を踏み入れたばかりの青年だった。破滅に向う激情を克明に追った本書は、作家の野心とエネルギーが頂点に達した時期に成り、小説群“人間喜劇”の要となる作品である。(Amazon)

 普通に(と言ったら言葉が悪いけど)エンタメで面白かった。若者の立身出世物語だ、今のところ。バルザックは「人物再登場法」の代名詞であり、この本も人間喜劇の中の一部ということだけど、特にフラストレーションを感じてはいません(笑)
 ラスティニャック母娘の手紙が泣ける。登場人物をファーストネームで呼んだりラストネームで呼んだり〜男爵夫人とか呼んだりするので、鳥頭の自分としては登場人物まとめが欲しい。でも総じて面白い。時代は違うけど、ベルばらみたいな貴族世界と、落差の激しい平民生活を堪能するにはいいんじゃないの。
 そして何より、岩波文庫で読んでるんだけど、この丸っこいフォントが大好きだ。何てフォントなんだ。
| 文学 | 21:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
ジョルジュ・バタイユ『マダム・エドワルダ』
マダム・エドワルダ―バタイユ作品集 (角川文庫クラシックス)
マダム・エドワルダ―バタイユ作品集 (角川文庫クラシックス)
G.バタイユ,生田 耕作
「ある街角で、不安が私に襲いかかった。汚らしく、うっとりするような不安だ」極限のエロスの集約。戦慄に満ちた娼婦との一夜を描く短編「マダム・エドワルダ」に加え、目玉、玉子…球体への異様な嗜好を持つ少年少女のあからさまな変態行為を描いた「目玉の話」を収録。(Amazon・光文社古典新訳文庫から)

 新訳の方では「眼球譚」が「目玉の話」になってるのね。耽美さ削られすぎだろ。角川では「マダム・エドワルダ」「死者」「眼球譚」の三篇収録。あとバタイユの公演も入ってたけどそっちは読んでない。難しかったので。
 私なんぞが星をつけたりできるような話じゃなかったので……。ただ、この文庫、大学の新入生に教養をつけなさいという推薦棚に入ってたんですよ。これが推薦されているというのに児童ポルノ云々ってどうなの?笑 よっぽど悪影響じゃね?
 さすがエログロスカトロで名高いバタイユ。個人的に「眼球譚」でマルセルがクローゼットにこもってオナニーし始める場面が萌えだった! マルセルかわいくてかわいそうだった……そんなひどい感想しか出てこないよ。でもマルセルは目つけられてもしゃあない。
| 文学 | 21:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
夏目漱石『道草』  ★★
道草 (岩波文庫)
道草 (岩波文庫)
夏目 漱石
 漱石の作品中、自叙伝的小説とも言うべき唯一のもの。健三、お住の夫婦生活を中心に、養父母、姉夫婦、舅と健三との関係を心理的に掘り下げ、日本的家族構成の内包する重圧感と、それから起こるどうしようもないトラブルを描いている。近代生活への脱却を願う健三の中にも旧い倫理感が根深く巣食っていた……。(Amazon)

 文章は好きだよ。内容は普通かな。
| 文学 | 20:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
トーマス・マン『ヴェニスに死す』  ★★☆
ヴェニスに死す (岩波文庫)
ヴェニスに死す (岩波文庫)
Thomas Mann,実吉 捷郎
 旅先のヴェニスで出会った、ギリシャ美を象徴するような端麗無比な姿の美少年。その少年に心奪われた初老の作家アッシェンバッハは、美に知性を眩惑され、遂には死へと突き進んでゆく。神話と比喩に満ちた悪夢のような世界を冷徹な筆致で構築し、永遠と神泌の存在さえ垣間見させるマンの傑作。

 設定としては好きな類だったんだけど、まあ、可もなく不可もなくというか。私に楽しむだけの素養がないというか。耽美っぷりはよかったよ。タッジオの美しさ、特にアッシェンバッハに共犯者的な笑みを向けるところなんかは、素晴らしくエロかったと思います。
 「これがワタシたちのベストセレクション 小説編」で紹介されていたんだけど、あの中村明日美子の絵を表紙にしたら、めちゃくちゃ売れると思う(笑)ぴったりだ!
 中身よりも、フォントの大きさと字間が好みすぎて、そっちにばかり気を取られてしまった。2000年版。あと二文字文字数を増やして、行も一行増やして、そしたら完璧だなあ。岩波文庫って他の文庫よりサイズが小さいのね。フォント自体も、古典にはあまり使われない平成明朝っぽいやつで、私にはとても読みやすかった。全ての本が使用フォントを明記するようになればいいのに。
| 文学 | 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
夏目漱石『彼岸過迄』  ★★★
彼岸過迄 (角川文庫クラシックス)
夏目 漱石
 え、ええっ、これで終わり!? 消化不良の残る作品でした。もうちょっとオチをつけてもらえると凡人としては有難いんだがなあ……そこに至るまでの話はすごい好きなんだけど……もうちょっと何か……。
 須永は世の中と接触するたびに内へと「とぐろ」を巻きこむたちで、従妹の千代子を愛するとともに憎み、憎むとともに愛している。そんな須永を千代子は卑怯だといって責める。―漱石は男と女のこの氷劫の呵責ともいうべき関係を『彼岸過迄』のあと最晩年までくり返しくり返しとり上げて行くことになる。 (新潮文庫・Amazon)

 優柔不断な高等遊民の男×男より思い切りのいい女、というカップリングはいつも変わらないんですかね?
| 文学 | 00:32 | comments(4) | trackbacks(0) |
夏目漱石『門』  ★★★☆
門 (新潮文庫)
門 (新潮文庫)
夏目 漱石
 三部作の個人的評価は、それから>門>三四郎 でした。御米かわいいよ御米。
「誠の愛」ゆえに社会の片隅に押しやられた宗助とお米は、罪の重荷にひしがれながら背をかがめるようにひっそりと生きている。宗助は「心の実質」が太くなるものを欲して参禅するが悟れない。これは求道者としての漱石じしんの反映である。三部作の終篇であると同時に晩年における一連の作の序曲をなしている。

 『それから』は主人公が煮えきったし、真っ赤なラストシーンが心に焼き付いてる……でも去年の私は「わかんねー!」って言ってるね(笑)今読めばきっと変わるんだろう。『三四郎』のストレイ・シープってぶつぶつ繰り返して終わるのも好きだけど。粘着質っぽくて。『門』は『作家になりたいなら漱石に学べ!』で最後のやり取りを先に知っちゃったんだよね。それにしてもほんと、宗助は後ろ向きだな! 冬が嫌いで夏先から次の冬を忌んでしまう私みたいだ!笑
| 文学 | 23:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
夏目漱石『坊っちゃん』  ★★★★☆
坊っちゃん (新潮文庫)
坊っちゃん (新潮文庫)
夏目 漱石
 これは面白かった! 今まで読まなかったのを後悔したよごめん漱石! 著作の中でも一番親しみやすいね、文体・キャラクター造詣・ストーリーなど全ての面において。清には泣きました。
 一本気な江戸っ子「坊ちゃん」が四国・松山の中学校でくりひろげる痛快物語。不器用ながら正直に生きる主人公の姿に清々しい反骨精神が光る、漱石文学の珠玉の名作。

 場面転換に注目してみたら繋がりが見えてきた気がするよ。まあ今更私なんぞに言えることはないですけどね。文学的かと聞かれるとあまりそんな感じじゃないね。要するに起伏があって読みやすいんだ。文体に幅があるってのがようやっとわかりました。これも漱石なのかと思うほど砕けてるもん。駄洒落も挟むし会話はユーモラス。おれと山嵐の竹を割ったような付き合いは見ててすがすがしい。
「しかし要するに二人は敗北したんだ、だから寂しさが漂っているんだ」と解説にはあったけれどデリカシーの欠ける私には後味すっきり爽快だった。やっぱ清がいいんじゃないかな。清とうらなり先生。
| 文学 | 23:29 | comments(0) | trackbacks(0) |