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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります
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遠藤秀紀『人体 失敗の進化史』  ★★★★☆
人体 失敗の進化史
人体 失敗の進化史
遠藤 秀紀
 わが遺体解剖も、まったく同じだ。無限に状況設定のある遺体との対面。血まみれの修羅場を思い起こして、何が起こっても大丈夫なように、頭脳を鍛え上げておく。それが私の仕事だ。
「遺体を前にした自分を普段から追い詰めておく」
 それこそが、遺体解剖に携わる私たちのプロ意識の現れに他ならない。

 科学が遺体で学問を可能にする術を、どれほど真剣な考えで築いているか。科学が遺体の周囲の人々とのつながりを、知のためにどれほど大切にしようとしているか。

 泣いたー(笑)笑い事じゃないんだけどさ。なんてサイエンスへの興味をそそる本なんだろうか。そこから日本の政治まで憂えてしまうくらい面白い。引用した文書からもわかるとおり、著者は遺体がもたらす知にものすごい情熱をかけている。
「私たちヒトとは、地球の生き物として、一体何をしでかした存在なのか」二足歩行という、ある意味とんでもない移動様式を生み出した私たちヒトは、そのために身体全体にわたって、「設計図」をたくさん描き換えなくてはならなかった。そうして得た最大の“目玉”は、巨大で飛び切り優秀な脳だったといえるだろう。ホモ・サピエンスの短い歴史に残されたのは、何度も消しゴムと修正液で描き換えられた、ぼろぼろになった設計図の山だ。その描き換えられた設計図の未来にはどういう運命が待っているのだろうか。引き続き、描き換えに描き換えを続けながら、私たちは進化を続けていくのだろうか。(カバー折り返し)
 ホモ・サピエンスが今のかたちになるまでにどれだけ長い時間を経て、どれほどの進化を遂げてきたか。著者は様々な動物と比べながらわかりやすく説明してくれている。ヒトがこの形状になるまでに行ってきた数知れぬ取捨選択。また他の動物がそれぞれの進化の道を歩み、自らのからだを適応させていく過程。ものすっごい!
 ヒトが二足歩行をはじめたことで得たものはたくさんあるし、デメリットも出てきた。それでも、よく頑張ったね、と自分のからだに言ってあげたくなってしまう(笑)そんな感動を味わったと思ったら、
 ヒト科全体を批判するのがためらわれるとしても、明らかにホモ・サピエンスは成功したとは思われない。この二足歩行の動物は、どちらかといえば、化け物の類いだ。

 もちろん、それは、次の設計変更がこれ以上なされないうちに、わが人類が終焉を迎えるという、哀しい未来予測でもある。

 ですってよ。ずどんと胸に落ちてきた哀しい未来予測。ここまで頑張ってきたのに次につなげることはできない。そう思ったら泣けて仕方がなかったです。
 終章の解剖学への熱さにも涙が出てきました。私は何ができるんだろう。
| 生物・自然科学 | 00:39 | comments(0) | trackbacks(0) |









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