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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります
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フランツ・カフカ『変身』  ★★☆
変身
フランツ カフカ, Franz Kafka, 中井 正文
「あれがグレゴールだという考え方を、まずおすてにならなくちゃいけないのよ。あたしたちが長い間そう信じてきたことが、あたしたちの不幸の原因だったんだわ。あれが、いったいどうして、グレゴールなんかであるもんですか。もし本当にグレゴールだったら、人間があんな動物といっしょに暮らしわけにはいかないことくらい、とっくの昔にわかってくれて、自分のほうからどこかへ出ていってくれるでしょうよ。そうしたら兄さんがいなくなってしまうわけですけど、あたしたちはおかげで安心して生活できるし、いつまでも兄さんのことを尊敬しながら思い出せるというもんですわ」(変身)

『あなたのおっしゃることなんか、みんな、退屈で、理解しにくいことばかりだわ。だから、まだほんとうじゃないのね。あなた、なぜ、あたしをいつもかわいいお嬢さんなんてお呼びになるのかしら。真実って、ずいぶん努力がいるんでしょう。それだからよ、あなたなんか、そういうものとはまだまだ縁がないんだと思うの』(ある戦いの描写)

 ある朝起きてみると自分が虫に変わっているのを発見した、という有名な小説。カフカってユダヤ人だったのね。
 平凡なセールスマンのグレゴール・ザムザは気がかりな夢からさめたある朝、一匹の巨大な褐色の毒虫と変った自分を発見する。第一次大戦後のヨーロッパの混乱時代ことにドイツの精神的危機の中から生れ出たカフカの文学は、徹底的なリアリズムの手法によって純粋に象徴的なものを表現した二十世紀の人類の苦悩のしるしでもある。(Amazon)
 不条理だな! と思いつつ苦しくてたまらなかった。まったく笑えませんよ。変身したグレゴールでも最初は喋れるのに、段々ただの虫になっていく。でも心はある。あるのか? 虫になってしまったこと自体にはすぐに慣れてしまうんだね、ハウルの動く城でおばあさんになったソフィーみたいに。私だったらあんな一瞬で適応できないぞ。
 リアリズムと言われてもこれは何を表現してるんだろうとAmazonのレビューを読んでみたら介護や福祉といった言葉が出てきました。それは……痛いほどわかるな。現代人の不安と恐怖、ねえ。結局グレゴールは一人で死んでしまうんだけど、グレゴールに感情移入している読者としては鬱になるよりほかにありません。
「ある戦いの描写」は内容がさっぱり掴めなかったので誰かに解説を頼みたいところ。話が繋がってることもわかんなかったくらいだよ。
| 文学 | 16:15 | comments(0) | trackbacks(0) |









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